
リスナーの固定概念をぶち破り、美メロと新機軸ともいえる破壊的なサウンドを世界規模で展開するFACT。そんな彼らが、変幻自在なバンドらしく、様々な方向へ突き抜けた曲が顔を揃えた新作『burundanga』とこれまでの軌跡を追ったドキュメンタリーが収録されたDVD『a life of fact』を同時にドロップする。今回は、メンバー全員インタビューということもあり、待望の新作だけに留まらず、数々の貴重な様子が収録されたDVDについてもじっくりと話を訊いてみた。彼らの素顔が知れるDVDを観れば、新作の出来栄えにも自ずと納得できるはず。是非、両方の作品に触れてみて欲しい。
interview by ヤコウリュウジ
FACT「FOSS」MUSIC VIDEO
――今回、新作についてはもちろんなんですが、同時リリースされるDVDについても話を伺いたいんですよ。今のFACTへ至る過程がわかる内容になってますよね。
Kazuki(G./Vo.) そうですね。5年ぐらい前から撮ってて、『Never turn out the light, to keep myself』の直後になるのかな。とりあえず、ビデオカメラを渡されて、「何でもいいから撮って!」みたいな感じでしたね(笑)。
Takahiro(G./Vo.) で、それをずっと撮り貯めてて、編集してまとめたのがDVDになったと。
――それこそ、5年前に現在の状況を想像してました?
Takahiro もちろん、夢見てはいましたけど、想像はできなかったですね。
Kazuki だから、昔から言ってたことがちょっとずつ叶ってきてるようなところもあって。
――例えば、どういったことになります?
Kazuki 「STRUNG OUTとライヴをしてみたいな」とか「海外のレーベルを決めたい」とか。
Tomohiro(Ba./Vo.) 誰しもが想像するバンドマンの夢ですよね。
――アメリカでのレコーディングやライヴ風景も収録されてますが、何か思い出深い出来事はありますか?
Kazuki アメリカへ2回目のレコーディングをしに行ったときに、すげえデカいストームが起こったんですよ。スタジオにゲストルームがあって、そこで寝泊まりしてたんですけど、停電するし危ないという理由でプロデューサーの自宅へ避難して。ただ、避難した先でも停電したっていう(笑)。
Tomohiro 水も使えなかったんですよ。
Kazuki 1週間ぐらいは避難してましたね。
――そこまで大きなストームだったんですね。
Tomohiro 200年に1度ぐらいのストームだったみたいで、「スタジオ自体も無理かも」みたいな感じだったし。
Kazuki 最初は持って行ったDSとかで遊んでたんですけど、充電もできないし、最終的にはサイコロを振って酒を呑んでました(笑)。
Takahiro ツアー中とかでもストームが発生したことがあって、ラジオからは「避難しろ!」って流れてきたし。向こうの天気は怖いですね。
――レコーディングの様子を見ると、意外と柔らかい雰囲気ですよね。もっと緊迫した感じを想像してましたけど。
Tomohiro プロデューサーやエンジニアがそういう雰囲気を作ってくれてるんだと思います。
Eiji(Dr./Vo.) まさに家族みたいな感じで接してくれますからね。
Kazuki 毎回、帰国するときは名残惜しいし。
――そういったモノがあると、レコーディングにもより前向きに取り組めますよね。
Tomohiro そうですね。単純に会えるのが嬉しいし。
Eiji しかも、カッコいいモノができるし、言うことなしですよ。
――また、アメリカでのライヴでは苦悩もあったそうですね。何が困難だったんでしょうか?
Kazuki もちろん、演奏自体はもちろんできるんですよ。ただ、ライヴを重ねていって気づいたのが、外へ向けてのアピールができてないなと。そこが足りてなかったんですよね。で、気づいてからは、拙いながらも英語で話すようにしたし。やっぱり、ライヴは外へ向けてやらないと難しいのかなっていう。アメリカで学んだことですね、そこは。
Takahiro あとは、機材面ですね。ドラムセットもアンプも全部が持ち込みだし。場所によっては、モニターもなかったりしますからね。回線が少なくて、メンバー分のマイクが足りないこともありましたよ(笑)。
Hiro(Vo.) 環境面で言うと、ライヴをしてるすぐ脇でピザを売ってたりとか(笑)。
――凄い状態ですね、それは(笑)。
Hiro まあ、ピザ屋の脇でライヴをやったっていうことなんですけどね(笑)。
Kazuki いろんなところでライヴをやるんですよ。向こうでは結構当たり前みたいなんですけど、教会でもやりましたね。ゴスペルとかもあるんで、音響が揃ってたりするし。あと、教会でライヴをすると、ケータリングを作ってくれたりもあって。
Takahiro ただ、そういう場所でライヴをするときは、汚い言葉を使っちゃダメっていうのがあって。
――神聖な場所ですからね、やっぱり。
Kazuki オレら、そんなに英語もできないし、ライヴではそういった汚い言葉で盛り上げたりしてたんですよ。外国人が汚い言葉を使うって、わかりやすく面白いじゃないですか。
Takahiro でも、教会でそういう言葉を使うとケータリングが貰えないっていう(笑)。
一同 ハハハハ(笑)。
――DVDに収録されてるところはもちろん、数々のライヴを経験してきて、そういったことが楽曲へフィードバックされることもありますか?
Hiro ありますね。いろんなライヴやフェスを経験して、もっと一体感を作りたいと考えるようになったし。今回の作品でも、みんなで歌えるようなパートをちょっとずつ意識して作ったところもあるんですよ。
Kazuki 結局、ライヴってお客さんと一緒に作るんですよね。そういったことを自然に学んだっていうか。
Hiro この作品では、お客さんが6人目のメンバーなぐらい、オレらと一緒に叫ぶようなパートがたくさんあるし。これを聴いて、「一緒にライヴしようよ」っていう。
Eiji どんどん好きなように楽しんで欲しいですね。
――では、作品について話を伺いますが、想像以上にポップというか、嬉しい驚きがあったんですよ。しなやかにいろんな振り幅を持ってるし。
Kazuki そう言ってもらえるとありがたいんですが、キャッチーさを意識したっていうことはないんですよ。ただ単純に、いいモノを作ろうとしただけだし。今のオレたちが持ってるモノだったり、影響を受けたモノが自然に表れたという。
Eiji 毎回、曲を作ってる時点では実験みたいなところがあって。どういうメロディーラインがハマるかも、いろんなことを試しながらやってみて、やってる本人がビックリするぐらいの出来になったりとか。だから、狙いはそこまで……っていうか、狙えないですよね。
――まず、試行錯誤で取り組んだオケがあって、そこへ活きるメロディーラインを合わせたらこうなったという。
Tomohiro その感覚が近いかもしれないですね。
New Album
「burundanga」
¥2690(tax in)
2012.01.11 Release
Music Video Clip / Documentary Film
「001.」
2012.01.11 Release
1999年に結成された、あえて言うなら・・・うーん、当てはまる言葉が皆無。そんなバンド。
『A,B,C,D,E,F,G…メロ』まで達するは当然、既成概念を打ち破るイったらイキっ放しの難解極める楽曲構成を、ヴォーカル、ツイン・ギターにベース、ドラムス全員がマイクに向かうという、何もかもが変則・反則なファイヴ・ピース。
ステレオの限界地点を垣間見たよな錯覚を植え付けるスペーシーな横乗りサウンドと、完全トリップ仕様に研がれたスラッシュ&HCな高速メタルのデッドヒート、そこに、所狭しと散りばめられた伸びやかなヴォーカルと、粘着質のスクリームのコントラスト。
まさに、静と動を駆使した彼らの音楽は、もはや、ロックとダンス・ミュージックの垣根を取り払った全くの新種珍獣、突然変異のサウンドラッグとしか表現のしようがない。
打たず、飲まず、吸わず、コイツはヘルシーにキマる。だから、偏見を持たずに、畏れず、触れて欲しい。
そして、リピートして欲しい。この音だけが彼らを証明する唯一のファクトなのだから。
12/28(水)COUNTDOWN JAPAN 11/12
